「相模原市の教員採用試験は、神奈川県の試験と同じなのか」。調べると、神奈川県の情報と混ざっていて、相模原市のものが分かりにくい。
この記事は、相模原市教育委員会(教職員課)の公式資料だけをもとに、相模原市の教員採用試験を整理したものだ。令和8年度実施(2026年実施)の要項と結果、第2次試験の評定・評価の観点、そして2027年実施の第1次試験の日程を扱う。
最初に、年度の呼び方を確認しておく。相模原市は「実施する年度」で呼ぶ。
| 相模原市の表記 | 実施する年 | 採用 |
|---|---|---|
| 令和8年度実施 | 2026年 | 令和9年度採用予定 |
| 令和9年度実施 | 2027年 | 令和10年度採用予定 |
制度は毎年変わる。2027年実施の要項は、まだ公表されていない。受験する年の最新の資料で、必ず確認してほしい。
確認できなかったことは「確認できなかった」と書く。第1次試験の出題内容や面接の質問例など、公式資料に載っていないものは補っていない。
令和8年度実施の要項の冒頭には、この選考試験は、相模原市内の市立小学校・中学校・義務教育学校の教員採用候補者を決定するために実施するもので、神奈川県、横浜市及び川崎市の採用試験とは異なると書かれている。
文部科学省の資料(令和8年4月30日)にある、第一次選考の共同実施に参画する51自治体の一覧にも、相模原市は入っていない(令和8年4月時点)。共通化の仕組みは教員採用試験の共通化とはで整理している。
相模原市のページには、「今後の教員採用選考試験実施予定」として、次のように書かれている。
出願期間や、第2次試験の日程、試験内容は、まだ公表されていない。2026年実施の第1次は7月5日(日)だったので、同じ7月の第1日曜日だ。
令和8年度実施の流れを、参考に整理する。
| 区分 | 日程 |
|---|---|
| 申込受付 | 令和8年4月3日(金)9時〜5月26日(火)17時(電子申請) |
| 受験票・写真票の交付 | 6月17日(水)以降に、電子申請の個人画面でPDFを交付(自分で印刷) |
| 第1次試験 | 7月5日(日)。会場は、相模原市内または近郊の大学(予定)。終了は12時半頃の予定 |
| 第1次の結果発表 | 7月24日(金)10時頃 |
| 第2次試験 | 8月10日(月)〜16日(日)のうち、指定した1日。会場は相模原市立学校(予定) |
| 第2次の結果発表 | 9月18日(金)10時頃 |
令和8年度実施の第1次試験は、次の2つだ。
| 試験 | 内容 | 時間 |
|---|---|---|
| 一般教養・教職専門 | 全受験区分共通。人文・社会・自然科学等に関する一般教養と、教育原理・教育心理・教育関係法規等に関する教職専門 | 60分 |
| 教科専門 | 小学校は、小学校全科(外国語活動・外国語を含む)。中学校は、受験する教科。養護教諭は養護、栄養教諭は栄養に関する専門試験 | 60分 |
どちらもマークシートだ。 Q&Aには、過去5年分の第1次試験問題を、相模原市役所1階の行政資料コーナーで閲覧できると書かれている。有料でコピーもとれる。 時計は、時刻表示を主な機能とするものを用意する。スマートフォンや携帯電話、タブレット、スマートウォッチなどは、時計としては使えない。第2次も同じだ。
| 試験 | 内容 | 対象 |
|---|---|---|
| 模擬授業 | 1単位時間の授業計画を立て、導入から展開にかけての最初の7分間を実施する | 全受験区分(養護教諭は保健教育、栄養教諭は食に関する授業) |
| 個人面接 | 教科指導及び専門性、教員としての資質や適性、人物に関する面接 | 全受験区分 |
| 実技 | 中学校の音楽・美術・保健体育・英語のみ | 該当教科 |
進め方は、Q&Aに書かれている。
模擬授業の内容は、区分ごとに決まっている。
| 区分 | 模擬授業の内容 |
|---|---|
| 小学校全科 | 小学校における教科の授業(外国語(英語)を含む。道徳・特別活動・総合的な学習の時間・外国語活動は除く) |
| 小学校全科(英語コース) | 小学校における外国語活動・外国語(英語)に関する授業 |
| 小学校全科(特別支援) | 知的障害または自閉症・情緒障害の特別支援学級における教科の授業 |
| 中学校 | 受験する教科の授業 |
| 養護教諭・栄養教諭 | 児童・生徒への保健教育/食に関する授業 |
会場は普通教室だ。チョーク(白・赤・黄)、HDMIケーブル、大型テレビは、事務局が用意する。ほかのものは、各自で用意する。勤務校から貸与された機器は使えず、持参の情報端末は、インターネット接続を遮断した状態でだけ使える。児童生徒役へのプリントの配付はできるが、模擬授業のあとに回収する。面接員には、指導案以外は配付できない。
実技の内容も公表されている。
相模原市の令和8年度実施の要項には、小論文や論作文の試験は無い。筆記は第1次のマークシートだけで、人物を見る試験は、第2次の模擬授業と個人面接になる。
相模原市は、第2次試験の評定と選考方法を、令和8年9月18日に公表している。
| 科目 | 満点 | 基準点 |
|---|---|---|
| 模擬授業 | 100点 | 40.0点 |
| 個人面接 | 400点 | 160.0点 |
| 実技試験 | 20点 | 8.0点 |
評定は、評定者の評定合計の平均点(小数点第2位以下四捨五入)だ。
選考のルールは、次のとおりに書かれている。
個人面接が、満点の大部分(実技のない区分で500点中400点)を占める。 模擬授業は、基準点があるので、一定の水準が必要だ。
| 受験区分・教科等 | 満点 | 名簿A | 名簿B |
|---|---|---|---|
| 小学校 全科 | 500点 | 337点 | 312点 |
| 小学校 英語コース | 500点 | 337点 | ― |
| 小学校 特別支援 | 500点 | 337点 | ― |
| 中学校 国語 | 500点 | 299点 | ― |
| 中学校 社会 | 500点 | 429点 | 421点 |
| 中学校 数学 | 500点 | 424点 | ― |
| 中学校 理科 | 500点 | 345点 | ― |
| 中学校 音楽 | 520点 | ― | ― |
| 中学校 美術 | 520点 | 471点 | ― |
| 中学校 保健体育 | 520点 | 475点 | ― |
| 中学校 技術 | 500点 | ― | ― |
| 中学校 家庭 | 500点 | ― | ― |
| 中学校 英語 | 520点 | 314点 | ― |
| 中学校 特別支援 | 500点 | 337点 | 306点 |
| 養護教諭 | 500点 | 450点 | ― |
| 栄養教諭 | 500点 | 488点 | 414点 |
名簿AまたはBが0人または1人の教科等は、合格点を公表しないと書かれている。表の「―」は、その場合や、名簿Bが出なかった場合だ。実技のある音楽・美術・保健体育・英語は、満点が520点になる。 合格点は、教科によって大きく違う。ただし、これは2026年実施の数字で、受験者の得点の分布によって毎年変わる。
令和8年度実施の第2次試験の評価の観点も、公表されている。
| 試験 | 観点(例として挙げられている評価) |
|---|---|
| 模擬授業 | 姿勢・態度(児童生徒が安心できるような表情で授業をしているか)/社会性・協調性・コミュニケーション能力(児童生徒の視点に立った授業をしようとしているか)/知識・技術(各学年の発達段階に応じた指導内容となっているか) |
| 個人面接 | 姿勢・態度(児童生徒に愛情をもって対応しようとしているか)/社会性・協調性・コミュニケーション能力(同僚、仲間、家庭、地域と連携、協力して取り組もうとしているか)/向上心・使命感(教科指導について、研究心、探求心をもっているか)/知識(教科に関する基礎的な知識をもっているか) |
| 実技 | 技能(中学校の教科指導を行う上で、必要な基礎的な技能をもっているか) |
令和8年9月18日現在の結果から整理する。倍率は、表の見出しに、**A(第1次試験の受験者数)÷B(A名簿登載者数)**と書かれている。
| 受験区分 | 募集数 | 応募者数 | 第1次受験者数(A) | 第1次合格者数 | 第2次受験者数 | A名簿登載者数(B) | 倍率 | B名簿 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 小学校 全科 | 60人程度 | 153 | 141 | 140 | 125 | 71 | 2.0 | 10 |
| 小学校 英語コース | 7人程度 | 4 | 4 | 4 | 2 | 2 | 2.0 | 0 |
| 小学校 特別支援 | 8人程度 | 8 | 5 | 5 | 5 | 2 | 2.5 | 0 |
| 小学校 計 | 75人程度 | 165 | 150 | 149 | 132 | 75 | 2.0 | 10 |
| 中学校 国語 | 15人程度 | 23 | 20 | 18 | 17 | 11 | 1.8 | 0 |
| 中学校 社会 | 6人程度 | 50 | 42 | 34 | 32 | 7 | 6.0 | 2 |
| 中学校 数学 | 5人程度 | 28 | 24 | 19 | 16 | 5 | 4.8 | 1 |
| 中学校 理科 | 8人程度 | 17 | 15 | 13 | 13 | 6 | 2.5 | 0 |
| 中学校 音楽 | 1人程度 | 9 | 9 | 7 | 6 | 1 | 9.0 | 1 |
| 中学校 美術 | 1人程度 | 11 | 7 | 6 | 6 | 2 | 3.5 | 1 |
| 中学校 保健体育 | 6人程度 | 43 | 40 | 35 | 32 | 9 | 4.4 | 0 |
| 中学校 技術 | 5人程度 | 1 | 1 | 1 | 0 | 0 | - | 0 |
| 中学校 家庭 | 3人程度 | 3 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1.0 | 0 |
| 中学校 英語 | 15人程度 | 18 | 14 | 14 | 14 | 8 | 1.8 | 0 |
| 中学校 特別支援 | 10人程度 | 25 | 21 | 20 | 20 | 10 | 2.1 | 2 |
| 中学校 計 | 75人程度 | 228 | 194 | 168 | 157 | 60 | 3.2 | 7 |
| 養護教諭 | 4人程度 | 46 | 42 | 23 | 22 | 5 | 8.4 | 1 |
| 栄養教諭 | 2人程度 | 17 | 12 | 10 | 10 | 2 | 6.0 | 2 |
| 障害者選考(内数) | 2人程度 | 2 | 1 | 1 | 1 | 0 | - | 0 |
| 合計 | 156人程度 | 456 | 398 | 350 | 321 | 142 | 2.8 | 20 |
教科によって、大きく違う。中学校では、音楽(9.0倍)、社会(6.0倍)、数学(4.8倍)が高く、国語・英語(各1.8倍)は低い。養護教諭は8.4倍だった。 「9月18日現在」の表で、確定値かどうかは、資料に書かれていない。最終結果は、令和7年度実施のものが、要項に載っている。
令和8年度実施の要項には、令和7年度実施の最終結果も載っている。倍率は、令和7年度実施の数字で、()内が令和6年度実施だ。
| 区分 | 倍率(令和6年度実施) |
|---|---|
| 小学校 計 | 1.8倍(2.0倍) |
| 中学校 計 | 4.8倍(5.2倍) |
| 養護教諭 | 13.5倍(10.0倍) |
| 栄養教諭 | 5.7倍(―) |
| 全体 | 3.1倍(3.2倍) |
令和7年度実施のA名簿登載者数は、全体で141人だった。令和7年度実施の「大学3年生等早期チャレンジ!!」は、受験者90人・合格者71人で、1.3倍だった。 この数字から、相模原市の難易度が高いか低いかは判断しない。他の自治体との比べ方は、教員採用試験の倍率・難易度ランキングで整理している。
| 受験区分 | 募集人員 |
|---|---|
| 小学校 | 75人程度(小学校全科60人、全科〈英語コース〉7人、全科〈特別支援〉8人) |
| 中学校 | 75人程度(国語15、社会6、数学5、理科8、音楽1、美術1、保健体育6、技術5、家庭3、英語15、中学校特別支援10) |
| 養護教諭 | 4人程度 |
| 栄養教諭 | 2人程度 |
| 障害者選考 | 2人程度(全校種・教科が対象。内数) |
次の3つをすべて満たす必要がある。
特別な区分の条件もある。小学校全科(英語コース)は、中学または高校の英語免許状、TOEFL-iBT72点以上、TOEIC L&R785点以上、英検準1級以上のいずれかが必要だ。小学校全科(特別支援)と中学校特別支援は、特別支援学校教諭の免許状か、特別支援教育担当としての教職経験(令和3年4月1日〜令和8年3月31日に通算2年以上)などが条件になる。特別支援学校教諭免許状だけを持っていても、小学校・中学校の免許がなければ、申し込めないとQ&Aに書かれている。 年齢制限は教員採用試験の年齢制限で、自治体別に整理している。
令和8年度実施の要項には、一般選考のほかに、特別選考①〜⑩と障害者選考がある。免除される試験は、区分ごとに違う(要項p1の表)。
| 特別選考 | 免除される試験 |
|---|---|
| ①教職経験者 | 第1次の一般教養・教職専門 |
| ②市内任期付職員(教員)・常勤代替教諭 | 第1次の教科専門・一般教養・教職専門 |
| ③市外正規教員 | 第1次の教科専門・一般教養・教職専門(第2次の模擬授業・実技の免除は、令和8年度実施で廃止) |
| ④元市内正規教員 | 第1次の教科専門・一般教養・教職専門、第2次の実技 |
| ⑤社会人経験者 | 第1次の一般教養・教職専門 |
| ⑥スポーツ・芸術実績者(中学の音楽・美術・保健体育) | 第1次の教科専門 |
| ⑦大学推薦者 | 第1次の教科専門 |
| ⑧前年度成績優秀者 | 第1次の教科専門・一般教養・教職専門 |
| ⑨大学3年生等早期チャレンジ!! | 第1次の一般教養・教職専門のみ受験。ほかは次年度に受験 |
| ⑩栄養職員経験者(栄養教諭) | 第1次の一般教養・教職専門。実技はなし |
いずれも、第2次の試験(模擬授業・個人面接)は、ほとんどの区分で受ける。
要点を補う。
第1希望と第2希望の組み合わせが決まっている併願制度がある。たとえば、中学校教諭(全教科のうちいずれか)と小学校教諭、養護教諭と小学校教諭、小学校全科(特別支援)と中学校特別支援などだ。第1次試験は、第1希望・第2希望のそれぞれで結果が出る。両方に合格した場合、第2次は第1希望の教科等で受ける。
第1次試験には、加点がある。「教科専門」と「一般教養・教職専門」のどちらにも加点され、**最大は10点(小学校全科の英語コースは20点)**だ。複数の要件を満たしても、合算しない(いずれか1つの要件だけ)。
| 加点 | 対象 | 点数 |
|---|---|---|
| 英語コースの受験者で、中学または高校の英語免許状、TOEFL-iBT72点以上、TOEIC L&R785点以上、英検準1級以上 | 小学校全科(英語コース) | 各試験に10点(両方受験で計20点) |
| 中学校教諭免許状(小学校受験者)、小学校教諭免許状(中学校受験者)、特別支援学校教諭免許状、同じ英語資格 | 小学校全科・特別支援・中学校 | 各試験に5点(計10点) |
| 幼稚園教諭・養護教諭・栄養教諭の免許状、受験教科以外の中学校教諭免許状、司書教諭、理学療法士・作業療法士・看護師・保健師などの資格 | 小学校全科・中学校・養護・栄養など | 各試験に3点(計6点) |
| TOEFL-iBT42点以上、TOEIC L&R550点以上、英検2級以上 | 小学校全科・特別支援 | 各試験に3点(計6点) |
取得見込みとして加点を受けた人が、証明できなかった場合は、加点を取り消し、第1次の合格点に届かなければ、名簿から削除される。
ここからは、要項に書かれた事実ではなく、一般論だ。
相模原市は、小論文が無い。第2次の個人面接が満点の大部分を占め、模擬授業は基準点がある。評価の観点も公開されているので、「児童生徒に愛情をもって対応しようとしているか」「各学年の発達段階に応じた指導内容になっているか」といった言葉に沿って、自分の答えと授業を点検できる。 声に出して話し、時間を測る練習を重ねるほど、言葉が出やすくなる。論作AIでは、面接の練習ができる。
模擬授業で使う指導案は、7分間の分ではなく、1単位時間(45分または50分)の内容を書く。様式は第1次の合格後に示される。7分の授業と、全体の指導案がつながっているかが、問われる可能性がある。
2027年実施の第1次は7月4日の予定だが、出願期間や試験内容は、まだ分からない。最新の情報は、相模原市教育委員会 教職員課の「相模原市の学校で働く」のページで確認できる。問い合わせ先は、教職員課(採用・定数班 042-769-8279)だ。
神奈川県教員採用試験の二次選考を丸ごとまとめた完全ガイド。1次日に書いた論文を2次で採点する神奈川独自の方式、10分間の模擬授業と指導案A4一枚の作り方、音楽・美術・保健体育・技術・家庭・英語の6教科別実技まで、元小学校教員が実務的に解説。横浜市・川崎市・相模原市とは別試験である点も必ず確認を。
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岡山市教員採用試験を、岡山市教育委員会の令和8年度実施の要項と結果で整理。第1次は教科等専門試験(100点・60分)と個人面接、第2次は集団活動・模擬授業・口頭試問など。倍率は小学校2.9・中学校4.5。2027年実施の第1次試験は7月3日・4日・10日・11日。加点や特別選考もまとめた。
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