学校教育法とは|教採の教職教養で問われる第1条・校種・義務教育の要点
学校教育法とは|教採の教職教養で問われる第1条・校種・義務教育の要点
「学校って、法的にはどう定義されているか知ってますか?」
教採を受ける前の自分はこの問いに即答できなかった。 幼稚園は学校なのか、専門学校は学校なのか、塾や予備校はどうなのか。
その答えが学校教育法の第1条にある。 この記事では、教採でよく問われる学校教育法の要点を整理する。
学校教育法とは
1947年(昭和22年)に制定された法律。 教育基本法の理念を受けて、学校制度の具体的な枠組みを定めている。 制定年は教育基本法と同じ1947年。
「学校とは何か」「義務教育とは何か」「各校種の目的は何か」を規定した、日本の学校制度の根幹となる法律だ。
第1条:学校の法的定義
学校教育法第1条には、この法律で「学校」とみなされる機関が列挙されている。
「この法律で、学校とは、幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学及び高等専門学校とする。」
この第1条に掲げられた9種類の学校を「一条校」と呼ぶ。
一条校の9種類
- 幼稚園
- 小学校
- 中学校
- 義務教育学校(小中一貫)
- 高等学校
- 中等教育学校(中高一貫)
- 特別支援学校
- 大学
- 高等専門学校
「一条校」に入らないもの
よく混乱するのが、一条校の外側にある学校だ。
- 専門学校(専修学校): 一条校ではない。学校教育法第124条以降の別規定で設置される。
- 予備校・塾: 一条校ではない。
- 幼保連携型認定こども園: 幼稚園型は一条校に含まれる場合があるが、幼保連携型は独自の根拠法(就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律)による。
「一条校に含まれないものはどれか」という出題は定番なので、専門学校と予備校が外れることは必ず覚えておく。
義務教育に関する規定
小学校・中学校が義務教育の場であることは知っている人が多いが、法律の根拠を問われると迷う。
義務教育の根拠
教育基本法第5条が義務教育の根拠で、就学義務の具体的な内容は学校教育法が定めている。
- 第17条: 保護者は子どもが満6歳になった後の最初の4月1日から、小学校等に就学させる義務を負う
- 小学校6年間・中学校3年間の計9年間が義務教育
「義務教育は何年間か」は直接問われることがある。 「9年間(小6+中3)」が正解。「12年間(小学校〜高校)」は誤り。高校は義務教育ではない。
義務教育学校(第2条以降)
2016年に新設された「義務教育学校」は、小中9年間の義務教育を一貫して行う学校。 一条校として追加されたもので、近年の教採でも出題されるようになっている。
教採での出題ポイント3つ
1. 一条校の9種類を正確に言えるか
「学校教育法第1条に定められた学校に含まれないものを選べ」という問題が多い。 専門学校・予備校・認定こども園(幼保連携型)が外れることを覚えておく。
また「9種類」という数字も確認しておく。 「8種類」「10種類」という誤りの選択肢が出ることがある。
2. 各校種の教育目的の違い
学校教育法は各校種の目的を個別に定めている。 たとえば小学校の目的は第29条に「心身の発達に応じて、義務教育として行われる普通教育のうち基礎的なものを施すことを目的とする」とある。
「小学校は高等学校の基礎となる教育を行う」のような誤りの文言が選択肢に出ることがある。
3. 特別支援教育の規定(第8章)
学校教育法第8章(第72条〜第82条)は特別支援教育を定めている。 特別支援学校・特別支援学級・通級による指導の法的根拠がここにある。 特別支援教育と学校教育法の関係を問う出題が増えている。
自治体別の力点
東京都
東京都は一条校の種類と各校種の目的を問う出題が見られる。 「幼稚園・小学校・中学校・高校・大学の法的位置づけの違い」を整理しておくといい。
大阪府
大阪府は学校の設置者(国・地方公共団体・学校法人)の規定と関連させた出題が多い傾向にある。 国立・公立・私立の設置者区分も学校教育法に根拠がある。
愛知県
愛知県は特別支援教育の法的根拠として学校教育法第8章の内容を問うケースが見られる。 特別支援学校・特別支援学級・通級の3つの違いを法的根拠と合わせて整理しておくといい。
学習法アドバイス(元教員より)
離島の小学校で4年間過ごして気づいたのは、この法律は現場で意外と意識するものだということ。 「うちの学校の目的って何だろう」と考えたとき、答えがここにある。
受験勉強的には、一条校の9種類と「専門学校は含まれない」というポイントを最優先で覚える。 次に義務教育9年間の根拠(教育基本法第5条+学校教育法)を押さえる。
学習の優先順位:
- 一条校の9種類を書き出して覚える(専門学校・予備校が含まれないことに注意)
- 義務教育が「9年間(小6+中3)」であることを確認する
- 特別支援教育関連の第8章の概要を把握する
- 過去問で出題パターンを確認する
法律の全文はe-Govで無料で読める。 全文は長いので、第1条・第17条・第72条あたりを重点的に確認しておくといい。
関連用語
参考:
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