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教師の働き方改革・給特法とは|2025年改正・教職調整額引き上げを教採で整理

教師の働き方改革・給特法とは|2025年改正・教職調整額引き上げを教採で整理

「教師は残業代が出ない」という話を聞いたことがある人は多い。 その根拠となる法律が「給特法」だ。

教採の時事問題として、近年のトレンドで最も重要なテーマの一つ。 「給特法とは何か」「超勤4項目とは何か」「2025年の改正でどう変わったか」——この3点を押さえておくと、教採の論述・択一の両方で対応できる。


給特法とは

正式名称は「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法」。 1971年(昭和46年)に制定。

給特法の核心: 公立学校の教員(正規教員)については、

  • 教職調整額(給料月額の一定割合)を支給する代わりに
  • 残業代(時間外勤務手当)は支給しない

という仕組みになっている。

給特法制定時(1971年)は、教職調整額として「給料月額の4%」が設定された。


時間外勤務が認められる「超勤4項目」

給特法上、教員が時間外勤務を命じられるのは以下の4項目に限定されている。

  1. 校外実習その他生徒の実習に関する業務
  2. 学校行事に関する業務(修学旅行等)
  3. 職員会議に関する業務
  4. 非常災害の場合・児童または生徒の指導に関し緊急の措置を必要とする場合その他やむを得ない場合

これ以外の業務(授業準備・学習指導案作成・保護者対応等)での時間外勤務は、法的に「命じることができない」という建前になっている。

現実の教員の長時間労働はこの建前と大きく乖離しており、「見えない残業」が常態化していることが社会問題となってきた。


2025年改正の内容

2024年8月の中央教育審議会答申を受けた改正給特法が、2025年(令和7年)6月11日に可決・成立した。

主な改正点

教職調整額の段階的引き上げ

時期教職調整額
改正前給料月額の4%
2026年1月〜5%
2027年1月〜6%
(以降毎年1%ずつ引き上げ)
2031年1月〜10%

「4%から10%への段階的引き上げ(2031年に10%達成予定)」が改正の柱。

その他の改正ポイント

  • 学校における働き方改革の促進:教育委員会に長時間労働対策の計画策定・公表を義務づけ
  • 学校の指導・運営体制の充実:サポートスタッフ・部活動指導員の充実

教採での出題ポイント3つ

1. 給特法の仕組み(残業代なし・教職調整額)

「公立学校の教員が残業代ではなく教職調整額を受け取っている根拠法は何か」→給特法。 「現在の教職調整額は給料月額の何%か」という問いでは、2025年改正後の段階的変化に注意。

2. 超勤4項目の内容

時間外勤務が認められる4つの項目(校外実習・学校行事・職員会議・非常災害等)を正確に言えるか。 「授業準備のための時間外勤務を命じることができる」という選択肢は誤り。

3. 2025年改正の内容

「給特法は2025年に改正された」という事実と、「教職調整額を段階的に引き上げる」という内容を覚える。 「廃止された」「完全に廃止して残業代制度に移行した」という誤りの選択肢に注意。


自治体別の力点

東京都

東京都は給特法の仕組みと、時間外勤務の現状・働き方改革の方向性を論作文で問われることが多い。 「教員の多忙化をどう考えるか」という問いへの論述に法的根拠を添えられるよう準備する。

大阪府

大阪府は超勤4項目の内容を問う択一問題が見られる。 4項目を正確に言えるよう暗記する。

愛知県

愛知県は働き方改革に関する自治体の取り組みと給特法の関係を論述形式で問われることがある。


学習法アドバイス(元教員より)

現役の教員だったとき、「授業準備が2時間かかった」という時間に残業代がつかないことは当然のこととして受け入れていた。 離島だと保護者の連絡対応が夜になることもあったが、それも「仕事のうち」という感覚だった。

今の受験生たちは、その構造に問題があると指摘される時代に教師を目指している。 給特法・働き方改革は単なる法律知識ではなく、「なぜこの問題が社会課題になっているのか」という背景ごと理解しておくと、論作文で説得力のある文章が書ける。

学習の優先順位:

  1. 給特法の仕組み(残業代なし→教職調整額4%、2031年に10%)を覚える
  2. 超勤4項目の名称を正確に覚える
  3. 2025年改正の内容(教職調整額段階的引き上げ・計画策定義務)を確認
  4. 「廃止」ではなく「改正(教職調整額引き上げ)」だという点を押さえる

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