一次を通過した。 次は二次だ。
「でも大阪市の二次って何をやるのか、正直ぼんやりしてる」 そういう人に向けて書いた。
まず一つ、絶対に確認してほしいことがある。 大阪市の教員採用試験は、大阪府・堺市とは完全に別の試験だ。
同じ「大阪」という名前がついているせいで、大阪府の情報と混同してしまう受験者が毎年出る。 大阪府では小学校志願者に「小論文(論作文)」が課されること、模擬授業が「約4分30秒」という大阪府独自の形式であることなどは、大阪市の試験には当てはまらない。 受験案内・日程・評価基準、すべて別物として扱ってほしい。
今日は2026年7月2日。 大阪市の二次選考、面接テストは8月11日・15日・16日・22日のいずれか1日に設定されている(令和9年度の情報に基づく。必ず公式受験案内で確認すること)。 最短で残り約40日だ。
この記事では、大阪市の二次選考の全体構造から試験項目別の対策まで、元小学校教員の視点でまとめた。 自分の校種に何が課されるかを正確に把握することから、二次対策は始まる。
近隣自治体の二次選考との比較参考に、以下の記事も合わせて読んでほしい。
【場面指導・個人面接の深掘りは専用記事へ】 大阪市の面接テスト(場面指導5分+個人面接)を校種別に掘り下げた大阪市の面接対策記事もあわせてどうぞ。
大阪の教員採用試験の情報を調べていると、大阪府の情報と大阪市の情報が混在していることがある。 何を見るべきかを整理しておく。
| 実施機関 | 対象 |
|---|---|
| 大阪府教育委員会 | 府立学校・大阪府内の政令市以外の市町村立学校 |
| 大阪市教育委員会 | 大阪市立学校・幼稚園 |
| 堺市教育委員会 | 堺市立学校 |
大阪市立の小・中学校や高校・幼稚園で働きたい場合に受験するのが、大阪市教育委員会が実施する選考テストだ。 本記事はこの大阪市の試験を対象にしている。
令和9年度(2026年実施)の二次選考は、次のスケジュールで組まれている。
| 試験 | 実施日 |
|---|---|
| 筆答テスト(専門教科) | 8月8日(土) |
| 実技テスト | 8月2日(日)〜8日(土)のうち指定日 |
| 面接テスト(個人面接・場面指導) | 8月11日(火)・15日(土)・16日(日)・22日(土)のいずれか1日 |
| 二次選考 結果発表 | 9月25日(金)予定 |
実技テストは筆答より前から始まる設計になっている点に注意してほしい。 対象校種の受験者は、実技の準備を早めに仕上げておく必要がある。
なお、自分の指定日は一次選考の結果と一緒に通知される。 通知が届いたら、まず自分の面接日と実技日を確認することを最優先にしてほしい。
日程は必ず公式の実施要項で確認すること。 年度によって変更になる場合があり、本記事の情報が最新とは限らない。 大阪市教育委員会の採用ポータルサイトを定期的にチェックしてほしい。
大阪市の二次選考は、大きく3種類の試験で構成されている。
| 試験 | 内容 |
|---|---|
| 筆答テスト(専門教科) | 受験する校種・教科の専門知識を問う。択一式+記述式 |
| 面接テスト | 個人面接+場面指導(5分間)のセット |
| 実技テスト | 対象校種・教科のみ |
大阪府の二次選考と比べて、大阪市の最大の違いは何か。 それは**「模擬授業」という形式がなく、「場面指導」が面接の中に組み込まれている**という点だ。
大阪府の受験者が「模擬授業4分30秒」という独自形式を準備するのに対して、 大阪市の受験者は「個人面接+場面指導5分」というセットを準備することになる。 試験の軸が違う。 大阪府の情報をそのまま流用しないよう、ここで明確に分けておきたい。
すべての校種が同じ試験を受けるわけではない。 下の表で自分の志願区分を確認してほしい。
| 志願区分 | 筆答テスト | 面接テスト(個人面接・場面指導) | 実技テスト |
|---|---|---|---|
| 幼稚園 | ● | ● | ● |
| 小学校 | ● | ● | — |
| 中学校(全教科) | ● | ● | 一部あり |
| 高校(全教科) | ● | ● | 一部あり |
| 特別支援学校 | ● | ● | 一部あり |
| 養護教諭 | ● | ● | — |
| 栄養教諭 | ● | ● | — |
実技テストが課される校種・教科の詳細は、受験案内に明示されている。 「昨年と同じだろう」という思い込みは禁物で、毎年公式要項を確認する習慣をつけてほしい。
大阪市の二次選考の配点の詳細については、必ず公式の実施要項で確認してほしい。 本記事の執筆時点で、試験項目別の配点の数値を公式に確認できていないため、ここでは憶測で数字を示さない。
ただし、構造として言えることがある。
面接テストは、多くの自治体の採用試験において選考全体の中核を占める。 大阪市も例外ではなく、個人面接と場面指導という「人を見る」試験が、二次選考の評価の主軸になっている。 筆答テストで専門知識の水準を担保し、面接で「この人は現場で子どもたちの前に立てるか」を見る、という構造だ。
配点の公式情報は大阪市教育委員会の採用ページおよび受験案内PDFで確認すること。
大阪市は「大阪市教育振興基本計画(令和4〜令和7年度)」の中で、教育の基本理念を次のように定めている。
全ての子どもが心豊かに力強く生き抜き未来を切り拓く力を備え、健やかに成長し、自立した個人として自己を確立することをめざし、多様な人々と協働しながら持続可能な社会を創造し、その担い手となることをめざす
「未来を切り拓く力」「多様な人々と協働」「持続可能な社会の担い手」というキーワードが並んでいる。 子ども一人ひとりが力をつけていくことを中心に、学校・家庭・地域が連携して育てるという方向性だ。
令和8年度以降の新計画については、大阪市教育委員会の公式ページで確認してほしい。
大阪市の教員採用試験を受けるなら、大阪市固有の教育的な文脈を知っておく必要がある。 面接や場面指導の回答が「どこでも通じる一般論」にとどまっている受験者と、「大阪市の子どもたちを見ている」という視点が入っている受験者では、評価者の印象が変わる。
① 多様性・インクルーシブ教育
大阪市は、外国にルーツを持つ子ども、生活困窮家庭の子ども、特別な支援を必要とする子どもなど、多様な背景を持つ児童生徒が集まる政令市だ。 「すべての子どもが安心して学べる」という視点は、大阪市の採用試験全体を貫く軸になっている。 インクルーシブ教育への理解と、具体的な授業・学級運営の手立てを準備しておくことが必要だ。
② 子どもの貧困・家庭環境への向き合い方
大阪市は政令市の中でも子どもの貧困率が課題として指摘されてきた自治体だ。 学校が「学習の場」だけでなく「安心できる場」としての機能を担っている側面がある。 「学力向上」だけでなく、「子どもが学校に来たくなる環境をどう作るか」という視点が面接で問われることがある。
③ ICT活用と個別最適な学び
GIGAスクール構想以降、1人1台端末を日常的に使う学習環境が整っている。 ICTを「使うこと自体が目的」にしない、という視点を持ちながら、子どもの学びを深めるためにどう活用するかを語れると、大阪市の教育方針と噛み合った回答になる。
④ 組織の一員として動く協働性
大阪市は比較的大規模な学校が多く、チームとして動く協働性が求められる。 「担任一人で抱え込まず、管理職・学年・スクールカウンセラーと連携する」という姿勢を、面接でも場面指導でも一貫して示すことが重要だ。
大阪市の二次選考では、筆答テストが専門教科の知識・力量を問う試験として位置づけられている。 択一式と記述式が混在する形式で、受験する校種・教科によって内容が異なる。
大阪市が公表している過去の問題・正答・解答例は大阪市教育委員会の公式ページから閲覧できる。 直近2〜3年分の過去問を確認することが、出題傾向の把握に最も確実な方法だ。
筆答テストで押さえるべき観点
記述式の設問では、「教員として教える内容を正確に理解しているか」という視点に加えて、「子どもにどう教えるか」という指導の視点が問われることが多い。 大学卒業後に時間が経っている受験者は、教科書・学習指導要領レベルの内容から確認し直すことを勧める。
小学校の受験者へ
小学校は全科担任制であるため、一つの教科に絞らず、主要教科の幅広い出題に備える必要がある。 過去問の出題傾向を確認したうえで、自分の弱い教科から優先的に手をつけること。
中学校・高校の受験者へ
出願した教科の専門知識が直接問われる。 学習指導要領の目標・内容・指導の工夫まで含めた幅広い準備が必要だ。 「なぜその内容を学ぶのか」「子どもにどう伝えるか」という説明の視点を持って知識を整理しておくと、記述式の設問に対応しやすくなる。
大阪市が公開している過去問は、出題傾向を把握するための最良の素材だ。 「全問解ける」ことを目標にするより、「どんな問い方をされているか」「記述式でどの程度の深さを求められているか」を読み取ることに時間を使う方が、残り期間の対策として効率がいい。
過去問演習の手順として、次の順序を勧める。
「なんとなく読んで終わり」にしてしまう人が多い。 手を動かして書いてみることが、本番での安定感につながる。
大阪市の個人面接は、場面指導と同じ日・同じ流れの中で実施される。 時間・評価者の構成などの詳細は受験案内で確認してほしいが、一般的な個人面接と同様、「この人は大阪市の子どもたちの前に立てるか」という視点で評価が行われる。
元小学校教員として現場経験から言えること。 面接で評価が安定する人の共通点は、話が「うまい」かどうかではない。 「聞かれたことに正直に答えている」「具体的な場面が出てくる」「困難な状況でどう動くかを語れる」この3点が揃っている人が、複数の評価者から安定した評価を得やすい。
大阪市の個人面接で評価者が見ているのは、概ね次の4点だ。
① 教師としての意欲・使命感
「なぜ教員になりたいのか」「なぜ大阪市で働きたいのか」という根本の問いに答える部分だ。 「子どもが好きだから」という言葉は動機として伝わるが、それだけでは「大阪市で働く理由」にならない。 大阪市の子どもたちと向き合う意欲、大阪市の多様な教育課題に関わりたいという姿勢を、自分の言葉で語れるかどうかが問われる。
② 子ども観・教育観
どんな子どもたちに育ってほしいのか、そのためにどんな授業・学級をつくりたいのか、という教育観の核心だ。 「大阪市教育振興基本計画」が掲げる「未来を切り拓く力」「多様な人々と協働する力」という方向性と、自分の教育観を自然に接続できると、大阪市への理解が伝わる。
③ 具体的な指導力・実践イメージ
「実際に現場でどう動けるか」を問う部分だ。 「子どもに寄り添います」という抽象的な答えより、「こういう場面でこういう動きをします」という具体的な行動が見えると、評価者の印象が変わる。 特に「不登校の子どもへの初動」「保護者からのクレームへの対応」「特別な支援が必要な子どもへの配慮」といった具体的な場面で語れるかどうかが重要だ。
④ 組織の一員としての協働性
学校という職場では、担任一人で判断・解決できることは思いのほか少ない。 「管理職・学年・専門スタッフと連携して動く」という姿勢が、面接全体を通じて問われている。 「一人で抱え込まない」という姿勢を一言だけでなく、具体的な場面の中で示せるかどうかを意識してほしい。
大阪市の個人面接で問われやすいテーマを整理する。 これらはすべての年度・すべての校種に共通して出やすい問いだ。 校種ごとに問われ方や場面指導の題材は変わるため、校種別(幼稚園・小・中高・特別支援・養護・栄養)の面接・場面指導の勘所は大阪市 校種別の面接対策記事にまとめている。
Q1. 大阪市を志望した理由
「地元だから」「大阪市の教育に興味がある」という答えに終わらせない。 大阪市の教育課題(多様な子どもたちへの対応、インクルーシブ教育、子どもの生活環境の多様性)と、自分が大切にしたい教育観をつなげて語ると深みが出る。
「大阪市の子どもたちは、本当に多様な背景を持っている。その多様性と向き合える教員でいたいと思ったことが志望の出発点です」という語り方で入れると、大阪市への意識が伝わりやすい。
Q2. どんな教師になりたいか
抽象的な言葉だけで答えると、「どこの自治体でも通じる話」になってしまう。 「子どもが安心して失敗できる教室をつくりたい」という軸を持ちつつ、「大阪市の子どもたちの現実」に引き寄せた語り方をすると、面接官に刺さる答えになる。
深掘りされたら
「具体的には、日常の中でどんな場面を大切にしていますか」という問いが来ることがある。 朝の会での声かけ、学習のつまずきへの個別対応、放課後の自然なやりとりなど、日常の具体的な場面を一つ持っておく。
Q3. 不登校の子どもへの対応
「まず登校させることだけをゴールにしない」という前提を持っていることを示す。 初動として「保護者と連絡を取り、子どもの状況を把握する」「担任一人で抱え込まず、管理職・スクールカウンセラーに報告する」という複数の具体的な行動を語れると、現場感が伝わる。
大阪市は生活環境が複雑な家庭の子どもが多い自治体でもある。 「登校への働きかけだけでなく、子どもが安心できる場所を学校の中に作ることも担任の仕事だ」という視点を持っておくと、大阪市らしい回答になる。
深掘りされたら
「家庭環境が複雑な場合はどうしますか」という問いが来ることがある。 「スクールソーシャルワーカーや関係機関と連携する」「担任の判断だけで動かず、組織として対応する」という姿勢を示せると安心感がある。
Q4. 保護者からのクレームへの対応
保護者対応の問いは、どの自治体でも必ず出る。 大阪市では特に、保護者の生活環境が多様なことから「感情的な保護者」「複雑な事情を抱えた家庭」という設定が出やすい。
回答の骨格は「共感→確認→対応→継続」の4ステップだ。
「解決しようと急がない」「話を聞き切ることを最優先にする」という姿勢が、大阪市の保護者対応では特に重要だ。
Q5. 多様な子どもへの対応(外国にルーツのある子ども・特別支援)
大阪市は外国にルーツを持つ児童生徒が多い自治体だ。 この問いは「大阪市を受けているなら知っていてほしい」という前提で問われる。
外国にルーツのある子どもへの対応では:
特別な支援が必要な子どもについては:
Q6. ICT活用
端末を使うことが授業の目的にならないよう意識している、という前提を示したうえで、学習目標に対して有効な使い方を選ぶという姿勢を語る。
「子どもが自分の考えを書いて、クラス全員の考えを一画面に集めて比較する場面で使うと、多様な視点が見えてきて、そこからの対話が豊かになります」という具体的な場面があると説得力が増す。
Q7. 同僚・管理職との連携
「若手としてどう動くか」という問いだ。 大阪市の学校では「チームとして動く」という姿勢が強く求められる。
「自分の判断だけで動かず、報告・連絡・相談を徹底する」という基本に加えて、「先輩教員から積極的に学ぶ姿勢を持ちたい」「学年主任に定期的に状況を伝える機会を自分から作る」という具体的な動きを示せると、協働性が伝わる。
面接でどんな質問が来ても、「1案目」と「2案目」を用意しておくことを強く勧める。
「もしそれが難しかったら、次はどうしますか」という追加質問が必ず来る。 1案しか持っていないと、そこで言葉が止まる。 2案あれば「まず○○を試みます。それでも難しい場合は△△の方法で動きます」という流れで話が続けられる。
「1案目」は原則論でいい。「保護者に連絡する」「管理職に相談する」など。 「2案目」にその人らしさが出る。 「スクールソーシャルワーカーに相談する」「別室登校の環境を一緒に整える」「放課後に少し声をかける時間を作る」など、一歩踏み込んだ具体的な行動が出てくると、経験値として伝わる。
大阪市の二次選考で、面接テストの中に組み込まれているのが「場面指導」だ。
学校現場で起こりうる一場面が示され、面接官1名が児童生徒または保護者に見立てて実際に対話する形式だ。 時間は5分間で、個人面接と同じ流れの中で実施される。
大阪府の「模擬授業4分30秒」が「授業を見せる」形式であるのに対して、 大阪市の「場面指導5分」は「その場での対応力を見せる」形式だ。
授業の展開を組み立てるのではなく、「今、目の前のこの子(この保護者)に何をするか」というリアルな対応力が問われる。
これまでの大阪市の試験で出題されてきた場面指導の設定は、大きく3つの方向性に分類できる。 詳細な過去問は大阪市教育委員会が公開している過去問・解答例で確認してほしい。
類型1: 子ども(児童生徒)への対応場面
「授業に集中できていない子どもへの声かけ」「友達とのトラブルを抱えている子どもとの対話」「学校に来たくないと言っている子どもへの関わり方」のような設定が出やすい。
この類型では「まず子どもの話を聞く」ことが最初の一手になる。 「何があったの?」「どんな気持ちだった?」と問いかけて、子どもが自分の気持ちを言葉にできる場を作ることが、5分間の中での最優先事項だ。
「答えを出そうとしない」「すぐに解決しようとしない」という姿勢が、子どもとの信頼関係を作る第一歩として伝わる。
類型2: 保護者への対応場面
「子どもについての相談や要望を持ってきた保護者との対話」「感情的になっている保護者への対応」のような設定が出やすい。
個人面接でも触れた「共感→確認→対応→継続」の4ステップが、この場面でそのまま使える。 5分という時間の中では、「話を最後まで聞ける人だ」という印象を相手に与えることが最重要だ。
解決しなくていい。 「今日聞いてよかった」「この先生に話せてよかった」と保護者が感じる5分を作ることが目標だ。
類型3: 学習・生活に関するアドバイス的な場面
「進路や将来について不安を抱えている生徒への対話(中高)」「学習意欲が落ちている子どもへの関わり(小学校)」のような設定も出やすい。
ここでは「答えを教える」のではなく、「一緒に考える」姿勢が問われる。 「あなたはどうしたいの?」「どんな未来があったら嬉しい?」というように、子ども・生徒自身が自分の言葉で考えを持てるような問いかけを持っておく。
0:00〜1:00 状況の把握と共感
冒頭1分は、相手の話を聞くことに徹する。 「今日はどうしたの?」「どんなことがあったか話してくれる?」という問いかけで入ると、自然な始まりになる。
ここで「解決策を言いたい」という気持ちが先走ると、相手は「話を聞いてもらえていない」と感じる。 話の途中で口を挟まない。うなずきながら聞く。「そっか」「それは大変だったね」という短い共感の言葉をはさむ。
1:00〜3:00 事実と感情の確認
話を聞いた後、「もう少し教えてほしいんだけど」と問いを重ねる。 「いつ頃からそんな気持ちになってた?」「他に気になっていることはある?」というように、事実と感情を両方丁寧に拾う。
「決めつけない」「思い込まない」という姿勢が、この2分間で自然に伝わる。
3:00〜4:30 自分の考えを伝える・一緒に考える
ここで初めて自分の見方や提案を出す。 「先生が思うのはね…」「一緒に考えてみようか」という切り出し方で、押しつけにならないよう入る。
結論や解決策にたどり着く必要はない。 「続きはまた話そう」「困ったときはいつでも来ていいよ」という言葉で終わることが許されている5分間だ。
4:30〜5:00 締め・継続の意思
「今日話してくれてよかった」「これからも気になることがあったら話してね」という言葉で締める。 子どもへの場面なら「また明日も声かけるね」という継続の意思を見せると、担任としての関わりの姿勢が伝わる。
すぐに「大丈夫だよ」と言う
子どもの気持ちを聞き切る前に「大丈夫だよ」「たいしたことない」と言うのは、相手の感情を否定することになる。 まず話を聞く。
一人で解決しようとする
5分で何かを解決しようとすると、焦りが出る。 「今できることは一緒に考えること、解決するのはその先」という構えで臨む。
管理職への報告を怠る姿勢を見せる
「私一人で対応します」という言葉は、評価者に「組織連携ができない」という印象を与えかねない。 「今日の話は管理職にも伝えて、一緒に考えます」という一言が入ると、協働性が自然に伝わる。
早口になる
緊張すると話すペースが速くなる。 子どもや保護者を演じている面接官は、ゆっくり話しかけてくるはずだ。 それに合わせて、ゆっくり話すことを意識してほしい。
私が現場にいたころ、「場面指導で失敗した」という声を何度か聞いた。 共通していたのは「何か正解を言わなければ」という意識から動けなくなっていたことだ。
場面指導に「完璧な正解」はない。 評価者が見ているのは「この人は子どもや保護者の話を聞ける人か」「困ったときに一人で抱えずチームで動く姿勢があるか」という2点だ。
話を聞けば、それだけで合格ラインに近づいていると思っていい。 5分間、ただ「聞く人」でいること。それが場面指導の本質だ。
実技テストが課される校種・教科については、必ず公式の実施要項で確認してほしい。 年度によって実技の内容や対象教科が変更されることがある。
令和9年度では、幼稚園の実技から「弾き歌い(ピアノ以外)」が除外されるなど、前年度からの変更があったとされている。 「昨年の情報だから大丈夫」という思い込みは危険で、受験案内の最新版を必ずダウンロードして確認すること。
一般的に実技が課される可能性がある校種・教科の例
ただしこれらは一般的な傾向であり、大阪市の具体的な実技内容については公式要項で確認すること。
実技の準備は、「回数」がそのまま安定感に直結する。 頭の中でシミュレーションするだけでなく、実際に体を動かす・声を出す・弾く・書く、という練習の積み重ねが本番を支える。
特に気をつけてほしいのは、実技テストの日程が筆答テストより前に設定されているという点だ(令和9年度の場合、実技は8月2日〜8日、筆答は8月8日)。 「面接対策が終わったら実技の練習をする」では順番が逆になりかねない。 実技がある校種の受験者は、7月中に実技の準備を一定程度仕上げることを意識してほしい。
当日の持ち物について
実技の種目によって、持参するものが異なる。 楽器・運動着・美術用具など、指定された持参物を漏れなく確認して準備すること。 前日の夜に持ち物リストを一つひとつ確認する習慣をつけてほしい。
これは受験者が最も確認したい点の一つだと思う。 はっきり書いておく。
大阪市の二次選考に「論作文」「小論文」という独立した試験科目はない。
大阪市が公開している令和8年度第2次選考の問題・解答例の科目一覧(大阪市公式)を確認すると、筆答テストは教科等専門(択一+記述)で構成されており、「論文」「小論文」という科目は存在しない。 記述式の出題はあるが、それは教科の専門知識を問う記述問題であって、教育論文を書く試験ではない。
大阪府の試験では小学校・小中いきいき連携・特別支援学校(幼小)の受験者に「小論文」が課されているが、これは大阪府の制度であり、大阪市とは別だ。
大阪市で記述系の試験対策が必要かどうかを確認するには、次の順序で調べてほしい。
なお、記述式の問題への対策として、論作AIを活用することができる。 設定されたテーマで文章を書いてフィードバックを受けることで、「書く力」「構成力」「具体性」の弱点が明確になる。
必ず公式の実施要項で確認してください。
今日が7月2日。 面接テストの最短日程は8月11日だとすると、残りは40日を切っている。
筆答テストは8月8日、実技は8月2日からスタートする。 「面接対策だけをやる」という余裕は、実技のある受験者には特にない。 全試験項目を並行して進める意識が必要だ。
7月前半(〜7/15): 全体把握と素材収集
まずやること:
この時期は「何が必要か」を把握することが最優先だ。 完璧な答えを作ろうとしなくていい。 まず「自分の試験を知る」ことに集中する。
7月中盤(7/16〜7/25): 各試験の基礎を作る
やること:
録画して確認する習慣をここで始めてほしい。 自分の声のペース・場面指導での聞き方の姿勢など、自分では気づきにくい癖が録画で見えてくる。
7月後半(7/26〜7/31): 仕上げと通し練習
やること:
新しいことを詰め込む時期ではない。 積み上げてきたものを信頼して、精度を上げることに集中する。
8月1日〜試験直前: 体調管理を最優先
実技が8月2日から始まる。 この時期は睡眠・食事・体調を最優先にする。
前日の夜に模範解答を読み込んだり、新しい設定で練習を重ねたりするのは逆効果だ。 「明日最初に言う一言」を一度イメージして、早めに休む。
大阪市の二次選考に向けて、手元に置いておくと役立つ本を3冊選んだ。 直前に慌てて探すより、早めに揃えておく方がいい。

面接・場面指導の「引き出し」を増やすには、1冊で多くのパターンを把握できる教材が役立つ。

面接全体の型を体系的に整理したい人には、こちらを勧める。

大阪市の二次は筆答テスト・面接(場面指導5分)・実技が中心だ。 論作AIは、その面接準備と記述系練習の両方に活用できる。
まず、AI面接官と個人面接・場面指導を練習する(無料開放中)
論作AIの面接練習AIは、いま無料開放中だ。 AI面接官が大阪市の傾向を踏まえた想定質問を出し、あなたの声に出した回答に5観点100点で採点+改善のフィードバックを返す。 個人面接・場面指導を、本番前にその場で壁打ちできる。
筆答テストの記述式練習に
大阪市の筆答テスト(専門教科)には記述式問題が含まれる。 「この設定でどう書くか」という問いに対して文章を書き、フィードバックを受けることで、自分の記述の癖(抽象的すぎる・具体性が足りない・構成が崩れる)を早めに把握できる。
場面指導の言語化練習に
「不登校傾向のある子どもへの対話を350字で書いてください」という形で設定して書いてみると、「話を聞く姿勢が伝わっているか」「解決策に焦りすぎていないか」という観点でフィードバックが返ってくる。 声に出す練習の前に「文章として成立しているか」を確認する使い方が効果的だ。
書いた答案を入力すると、3分でフィードバックが返ってくる。 登録後3回まで無料・クレジットカード登録不要で始められる。
▶ 大阪市の個人面接をAI面接官と練習する(無料開放中・クレカ不要)
本記事に掲載している試験日程・選考科目・実施形式は、令和9年度(2026年実施)の大阪市公立学校・幼稚園教員採用選考テストに関する公式情報および公表資料にもとづいています。年度によって変更になる場合があります。必ず大阪市教育委員会のポータルサイトで最新の実施要項をご確認ください。
大阪府教員採用試験 二次選考(8/8〜)を徹底解説。小学校・小中いきいき連携・支援学校だけ実施される論作文、共通の個人面接20分と模擬授業4分30秒の段取り、教科専門・実技の校種別対策を元教員視点でまとめた。
滋賀県教員採用試験 二次選考(7/24〜)を徹底解説。指導実技(模擬授業)13分・個人面接・集団討論の3本柱、小学校の英語コミュニケーション課題、専門実技の校種別対策、『淡海の人づくり』を踏まえた答え方を元教員視点でまとめた。
北海道・札幌市教採の二次試験完全ガイド。個人面接の頻出質問・模擬授業の組み立て方・場面指導の対策法・へき地校・アイヌ文化教育など北海道独自の教育コンテキストまで、元小学校教員が実務的に解説。北海道は論作文を実施しません。
合格に必要なテーマ・自治体・用語を、ハブページからまとめて辿れます。