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「面接カードは埋めたけど、自己申告票って何を書くもの?」——千葉県を受験する人からこの質問をよく聞く。
千葉県・千葉市公立学校教員採用候補者選考では、面接カードと自己申告票という2種類の様式がある。 どちらも第1次選考の当日に持参する書類で、自己申告票は原本とコピー2部、折り曲げ厳禁という指定がある。 この記事では、千葉県教育委員会が公開している令和7年度(令和6年度実施)の様式をもとに、両方の記入欄と書き方を整理する。
出典は千葉県教育委員会が公開している面接カード様式と自己申告票様式で、記事内の欄名・注意書きはすべてこの2つの様式に基づく。 様式は年度によって変わるため、自分が受験する年度の最新の実施要項・様式は必ず千葉県教育委員会の公式ページで確認してほしい。
面接カードと自己申告票は、どちらも第1次選考の当日に持参する書類だが、性質がはっきり分かれている。
面接カードは、自己アピールや志願の理由など、面接そのものの土台になる欄が中心だ。 自己申告票は、採用希望地区や志願の状況、休暇等の状況、賞罰など、事務的な申告事項が並ぶ様式になる。
「面接カードさえ書ければいい」と思って自己申告票を後回しにする受験者は少なくないが、この2つは役割が違う書類だと最初に理解しておいた方がいい。
面接カードも自己申告票も、提出ではなく持参という位置づけだ。 第1次選考の当日に持っていく書類、ということになる。
自己申告票については、様式に次の指定がある。
面接カードについては部数の細かい指定は本記事で確認した様式には明記されていないため、合格通知や案内で必ず確認してほしい。 自己申告票のコピー2部は、前日までに用意しておく。 当日に慌てて用意することがないようにしたい。
自己申告票の様式には、記入方法についての注意書きが添えられている。
この5点のうち、特に受験者が見落としやすいのが2番目と3番目だ。
志願書を提出した後に転居や免許取得の状況が変わった場合、たとえ電話や別の連絡手段で千葉県教育委員会にすでに伝えていたとしても、自己申告票には改めて赤字で書く必要がある。 「もう連絡したから大丈夫」という思い込みで空欄のまま出すと、記載漏れとして扱われかねない。
該当しない項目は、空欄のまま出すのではなく斜線を引く。 空欄は「書き忘れ」なのか「該当しない」なのか判別がつかないため、様式側があらかじめこの作法を指定している。
そして4番目、記載に虚偽があった場合は合格を取り消すことがある、という一文は重い。 このあと扱う「志願の状況」欄で、他の受験先の合否や希望順位を正直に書くべき根拠は、この一文にある。
千葉県の面接カードには、いわゆる「自己PR」にあたる欄が置かれている。 ただし欄の名称は**自己PR ではなく「自己アピール(教員として生かせること)」**だ。
この欄名の違いは軽視できない。 「自己PR」という言葉から連想されるのは、自分の強み・実績を並べることだが、千葉県の様式は「教員として生かせること」というカッコ書きを添えている。 つまり、単に得意なことを書くのではなく、その経験や能力が教員としてどう生きるかまで接続して書くことを求める欄名になっている。
「教員採用試験 自己PR 書き方」で検索してこの記事にたどり着いた人は、この欄が探しているものにあたる。
自己アピールの欄は、次の2段構えで組み立てると欄名の意図に沿った答えになる。
「自分にはこんな長所がある」で終わらせず、「だから教員としてこう動ける」まで書き切るのがこの欄の型だ。
NG例
私はサークルの部長として、20人のメンバーをまとめてきました。リーダーシップには自信があります。
→ 経験は書けているが、それが教員としてどう生きるかへの接続がない。 「リーダーシップがある」という自己評価だけで終わっており、欄名が求める「教員として生かせること」への答えになっていない。
OK例
私は大学のボランティアサークルで、部長として20人のメンバーをまとめてきました。活動方針をめぐって意見が割れた際、一人ひとりの考えを個別に聞いた上で全体の話し合いの場を設計し、合意形成まで導いた経験があります。この、意見の違う立場の声を丁寧に拾い、集団としての合意点を見つける進め方は、学級で子ども同士の意見がぶつかった場面や、保護者との認識のずれを調整する場面で生かせると考えています。
→ 経験の具体性に加えて、「学級」「保護者」という教員の実務場面に接続できている。
自己アピール欄に書いた内容は、二次の個人面接で深掘りされる前提で書く必要がある。 先のOK例のように「意見が割れた際に個別に話を聞いて合意形成した」と書けば、次のような質問が想定できる。
書いた瞬間に、その内容についての質問リストを自分で作っているのと同じだ。 聞かれても具体的に答えられることしか書かない——これが自己アピール欄を書く上での鉄則になる。
面接カードには「志願の理由」という欄がある。 検索で「志望動機 書き方」とたどり着いた人が探しているのは、この欄だ。 千葉県の様式では「志望動機」ではなく「志願の理由」という言葉が使われている。
この欄には、様式上「併願を希望する者は併願の理由も記載すること」という指定がある。 複数の校種・区分を併願する受験者は、志願の理由本体に加えて、なぜ併願するのかまで書く必要がある。
併願がない場合は、志願の理由をシンプルに、なぜ千葉県(または千葉市)の教員を志望するのかを書けばいい。
自己アピール欄と重複しすぎないよう、自己アピールが「自分の強み」を中心に据えるのに対し、志願の理由は「なぜ千葉県で教員になりたいか」という動機を中心に据えると役割が分かれる。
小学校と特別支援学校を併願する、あるいは他の校種を併願する場合、志願の理由の欄には次の2点をセットで書く必要がある。
併願の理由が「とりあえず受かりやすそうだから」という消極的な動機に読めると、面接で厳しく突かれる可能性がある。 後述する併願の条件(特別支援学校の場合はア〜エのいずれかへの該当が必要)を踏まえた、積極的な理由を書けるようにしておきたい。
志願の理由に書いた内容も、二次で深掘りされる前提を持っておく。
自己アピールと志願の理由、どちらも書いた内容が言葉として口から出てくる状態まで仕上げておく必要がある。
自己申告票には「採用希望地区名」という欄があり、第1希望・第2希望を記入する。
千葉県の採用希望地区は、次の6地区に分かれている。
| 地区名 |
|---|
| 千葉市 |
| 葛南 |
| 東葛飾 |
| 北総 |
| 東上総 |
| 南房総 |
各地区の管轄区域(どの市町村がどの地区に含まれるか)は、千葉県教育委員会のホームページで確認する必要がある。 この記事で確認した様式には管轄区域の詳細までは記載がないため、必ず公式ページで確認してほしい。
自己申告票には、「第1希望・第2希望として選んだ①②以外の地域に赴任できない場合、その理由を記載する」欄がある。
この欄が存在すること自体が、千葉県の採用の考え方を示している。 つまり、基本的には希望した2地区以外への配属もあり得るという前提のもとで選考が行われており、①②以外に赴任できない特別な事情がある場合にのみ、その理由を書いて申告する仕組みになっている。
「①②以外には行けません」という理由を書くこと自体は否定されていないが、理由なく希望地区を絞りすぎると、配属の柔軟性がない受験者という印象につながりかねない。 家庭の事情など、赴任できない具体的な理由がある場合に使う欄だと理解しておくといい。
自己申告票の採用希望地区は、現時点での希望調査という位置づけだ。 最終的な希望については、第2次選考に合格した後、改めて意向調査が行われる。
つまり、この段階で書く希望地区が確定するわけではない。 とはいえ、第1次選考時点でどんな考えを持って地区を選んだかは、二次の個人面接で問われる可能性がある前提を持っておいた方がいい。
「なぜこの地区を第1希望にしたのか」「県内どこに配属されても勤務する意思はあるか」といった問いに、自分の言葉で答えられるようにしておく。
自己申告票の「志願の状況」欄は、他の受験先も含めた選考状況を記入する欄だ。
記入する項目は次のとおり。
教員欄には、あらかじめ「千葉県・千葉市教員採用選考 選考結果時期10月中旬」という情報が記載されている。 その他の欄として、公務員・会社・大学院などの志願状況も書く欄がある。
様式には明確に「不合格の場合も記載する」と指定されている。 すでに結果が出ている他の選考で不合格だった場合、それを隠さず記入する必要がある。
もう一つの指定が、「希望順位は不合格も含め、当初の予定を希望する順に1からの算用数字で記載する」というものだ。
つまり、すでに不合格になった受験先があっても、順位づけの対象から外さない。 「結果が出て不合格になったから、もう関係ない」と省くのではなく、選考に臨んだ時点でどういう優先順位を持っていたかを、ありのまま書く欄になっている。
これは、この記事の冒頭で確認した「記載に虚偽があった場合は合格を取り消すことがある」という注意書きと直結する部分だ。 他の受験先を隠したり、順位を後から都合よく書き換えたりすることは、虚偽記載のリスクになる。 正直に書くことが、この欄における唯一の対応方針になる。
「他の自治体・企業も受けていますか」「その中で千葉県はどんな位置づけですか」という問いは、面接でよく出る質問の一つだ。
自己申告票に書いた内容と、面接での回答が食い違うと、信用を失いかねない。 書いた希望順位・合否状況をそのまま説明できるようにしておく。
面接カードには、千葉県・千葉市ならではの記入欄が3つある。
千葉県・千葉市の公立小中高・特別支援学校で、臨時的任用職員・任期付職員・会計年度任用職員として登録するために、面接カードの内容を利用することへの同意を求める欄だ。 「同意する」「同意しない」「登録済み」のいずれかを○で囲む形式になっている。
この登録があると、選考結果を待つ間や、万一のタイミングで講師としての勤務機会につながる可能性がある。 現時点で登録済みの人は「登録済み」に、初めて記入する人は同意の可否を検討して○をつける。
「ちば!教職たまごプロジェクト」の経験がある場合、令和4年度〜令和6年度分のみ、年度と学校名を記入する欄がある。
このプロジェクトに参加した経験がある受験者は、経験した年度と学校名を正確に書く。 参加経験がない場合は、この記事冒頭で確認した「該当しない項目は斜線を引く」という指定に従う。
面接カードには「小学校・特別支援教育の併願について」という欄があり、志願区分以外の校種を併願する場合に記入する。
特別支援学校の併願については、次のア〜エのいずれかに該当している必要がある。
アは資格要件、イ・ウは実務経験、エは意欲——という4つの異なる角度から併願資格を認めている点が特徴だ。
エの「特別支援教育に強い関心がある」という要件だけを見ると抽象的に感じるかもしれないが、この要件で併願する場合こそ、志願の理由の欄で「なぜ特別支援教育に関心を持ったのか」を具体的に書く必要がある。 資格や経験による裏付けがない分、関心の中身を言葉で示すことが求められる。
養護教諭志願者の併願については別途「養護教諭志願者の併願について」の欄が用意されている。
面接カードには「参加した部活動・コンクール等の活動の記録」という欄があり、中学校・高等学校・大学それぞれの学校種別に、活動年数・部活動や同好会名・主な役職やポジション等・大会への参加や発表、成績等を記入する形式になっている。
これとは別に「指導可能な部活動又は指導実績」という欄もある。
「自分が選手として参加した記録」と「指導者として教えられる種目」は、この様式の中で別の欄に分かれている。
中学校・高等学校の教員は、教科指導だけでなく部活動の顧問を担うことが多い。 自分がプレーヤーとして経験した種目と、実際に指導できる種目が一致しない場合もある。 「大学まで選手として競技を続けたが、指導経験はまだない」という場合は、参加記録の欄に実績を、指導実績の欄には「未経験だが担当を希望する」旨などを正直に書く。
指導できる部活動が複数ある場合は、優先順位をつけて書いておくと、面接で「どの部活動を担当したいか」と聞かれた際に一貫した答えになる。
面接カード・自己申告票は、書いて持参したら終わりの書類ではない。 第1次選考日に持参したこの2枚に書いた内容が、そのまま二次の個人面接での質問の土台になる。
ここまで見てきた各欄について、「これを書くとこう聞かれる」を一覧にまとめる。
| 記入欄 | 想定される深掘り質問 |
|---|---|
| ㉖ 自己アピール | 「その経験を、教員としてどの場面で生かせると思うか」「具体的にどんな順番で対応したか」 |
| ㉗ 志願の理由 | 「なぜ千葉県(千葉市)なのか」「(併願がある場合)併願先への関心の中身は」 |
| 採用希望地区 | 「なぜその地区を希望したか」「希望地区以外への配属でも勤務する意思はあるか」 |
| 志願の状況 | 「他の受験先はどうなっているか」「千葉県は自分の中でどんな位置づけか」 |
| 併願(特別支援・養護) | 「なぜ併願を希望したか」「特別支援教育への関心はどこから来ているか」(エに該当する場合) |
| 指導可能な部活動 | 「指導経験がない種目を担当することになったらどうするか」 |
面接カード・自己申告票に書いた文字と、二次の面接で話す言葉がずれていると、面接官の印象を悪くする。 提出前、そして二次までの期間に、書いた内容を声に出して説明できるかを一度確認しておくといい。
第1次選考の当日までに確認しておきたいことをまとめる。
面接カード・自己申告票は、書いて持参した瞬間に、二次の面接で聞かれる内容を自分で用意しているようなものだ。 書けているつもりでも、いざ口頭で聞かれると言葉に詰まる——これはよくあることだ。 文字にする作業と、その場で相手の質問に応じて言葉にする作業は、使う力が違う。
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使い方はシンプルだ。 ㉖自己アピールに書いた経験を、そのまま声に出して答えてみる。 ㉗志願の理由に書いた内容を、面接官に聞かれたつもりで説明してみる。 採用希望地区について「なぜその地区か」と聞かれたつもりで答えてみる。 そこで詰まった部分こそが、二次までに埋めておくべき穴になる。
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本記事は千葉県教育委員会が公開している令和7年度(令和6年度実施)の面接カード・自己申告票の様式に基づいています。様式は年度によって変更される場合があるため、必ず千葉県教育委員会の公式ページで最新の実施要項・様式をご確認ください。
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